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はじめに

 長崎県の水産業は生産額で全国第2位をほこる基幹産業のひとつであり、地域の経済や雇用を支えています。しかし、漁場の国際的な競合、沿岸海域の環境の悪化や磯焼けなどさまざまな要因により、近年の漁業資源は減りつづけています。また、天然魚の減少のみならず、水産養殖の分野でも安価な輸入魚が市場を席巻しているのが現状です。このように長崎県の水産業は厳しい状況に追い込まれています。また新規就業者の減少と漁業就業者の高齢化は、日本の原風景である漁村の衰退にもつながると懸念されております。
 海洋環境の悪化や食料資源の減少に歯止めをかけ、長崎県の水産業の基盤をより持続性の高いものとして再構築していくためには、長崎県の水産業の現場ニーズに合致したさまざまな新規技術の開発が不可欠であり、それを可能にする新たな高度職業人の養成が急務です。そこで長崎大学水産学部は、平成19年より文部科学省科学技術振興調整費による地域再生人材創出拠点の形成事業「海洋サイバネティクスと長崎県の水産再生」(通称:海洋サイバネティクスプログラム)を開始しました。海洋サイバネティクスとは、水産業の諸問題について、環境科学、生物学、経済学、工学など関連分野の様々な専門知識・技術を融合させ、集学的、多元的な問題解決方法を探るための学問領域です。この事業は長崎県ならびに多くの企業・団体のご協力を得て運営されます。
 この人材養成プログラムでは、これまでに蓄積されてきた水産県長崎ならではの漁場・資源等の管理技術に加え、自然界での生物バランスを破壊することのない新たな生産技術の開発、すなわち生物生産の場としての沿岸・内湾域の環境保全・回復と、生物生産さらには加工・流通を一体のものとして最適化していくための多様な技術の開発に取り組める人材の養成を目的とします。プログラムは「増養殖コース」、「漁業管理コース」、「水産食品コース」の3コースに分かれ、いずれのコースでも長崎県の水産業をさらに活性化するには何が必要か、PBL(Problem-Based Learning:問題解決型授業)と呼ばれる方式によって、現実の課題を題材とした講義と演習が進められます。

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